・分類
・不動性の関節
・可動性の関節
「関節」という言葉は特別な解剖学用語ではなく、日常生活においても「股関節」や「膝の関節」などのようにときどき用いられるものである。一見「骨と骨が接続している動く部分が関節(狭義)」のように思われがちだが、骨と骨の接続は必ずしも可動性があるとは限らない。広義の意味ではそのような接続も「関節」として見られる。
全く動かない、または動かせてもほんのわずかな可動域である不動性の関節は、骨と骨の結合の仕方によって以下の3つに分けられる。
■ 線維性の連結 (fibrous joint) ■ < 靭帯結合 :syndesmosis > 2個の骨間が靭帯あるいは膜状の結合組織によって結合されるもの。 ・骨間靭帯による結合例
・骨間膜による結合例 ネットなどで「骨間膜」で検索をかけると、ヒットする件数もほんの数件でその全てが「骨間膜=前腕骨間膜、下腿骨間膜」になっている。「環椎と後頭骨」の間に張る前環椎後頭膜と後環椎後頭膜、そして「環椎と軸椎」の間に張る前環軸膜と後環軸膜は「骨間膜」には含めないのだろうか?
< 縫 合 :suture> 頭蓋骨を構成する骨同士の僅かな結合組織による結合方法
< 釘 植 :gomphosis > 「ていしょく」と読む。歯根と歯槽の釘がはまり込んだような僅かな結合組織線維による連結のこと。 ■ 軟骨性の連結 (cartilaginous joint) ■ 2つの骨が軟骨を介して結合するもので以下の2種類に区別される。
■ 骨結合 (osseous joint) ■ もともとは軟骨によって結合されていたものが、成長するに従って軟骨が骨化したもの。代表的なものに寛骨、仙骨、尾骨がある。
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